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米国産エネ増産、原発推進崩さず 原子力規制委員長は反対

(以下引用)
米原子力規制委員会(NRC)は9日、米南部ジョージア州の原発建設計画を認可した。米国の原発着工はスリーマイル島原発事故の前年の1978年以来34 年ぶり。原発推進で国産エネルギーの安定供給を図ろうというオバマ政権の決断は、昨年3月の東京電力福島第1原発事故で原発政策の見直しを迫られた各国に 影響を与えそうだ。

NRCの9日の公聴会では、採決で5人の委員のうちヤツコ委員長が、福島事故を教訓にした安全対策が電力会社に必要だと主張。「福島(の事故)が起きなかったかのように、この認可を支持することはできない」と発言して反対する異例の事態となった。

“既定路線”だった米国の原発建設再開は、福島の事故で雲行きが怪しくなった。オバマ政権はNRCに国内の既存原発を再点検させ、昨年7月のNRCの報告で「米国で同様の事故が発生する可能性は低い」とお墨付きを得て、再開の環境整備を整えてきた。

大統領選が迫るオバマ大統領としても、政情不安定な中東への原油依存を減らすとともに、原子力産業の活性化で米経済の押し上げも期待できるとの計算も働 いたようだ。太陽光など再生可能エネルギーの開発と雇用創出を狙う「グリーン・ニューディール政策」が色あせる中、政権は原発以外にも、天然ガスの開発な ど国産エネルギーの増産を急いでいる。

認可されたボーグル原発の3、4号機は、東芝子会社の米原発大手ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)が開発した加圧水型原子炉「AP1000」。テロや自然災害に耐えられる安全性がうたわれ、同じ原子炉を使うサウスカロライナ州の計画も近く承認される見通しだ。

国内には20基以上の原発計画が持ち上がっている。ただ、米国が原発建設を再開するのは既存原発の老朽化という事情も大きい。自然災害に伴う原子炉の緊急停止などのトラブルが相次いでいるからだ。安全策の強化で業界はコスト高という難問にも直面している。

建設再開で、議会の一部や市民団体など原発反対派の批判の高まりも予想され、オバマ政権とNRCには、国民に対する丁寧な説明が求められそうだ。